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鳥人間コンテスト2014を振り返って ver.石丸

お久しぶりです。夏休み楽しんでいますか?
まだ大会から2週間しか経っていないのにかなり昔のように感じます。それだけ自分にとって充実した大会だったってことでしょうか。皆さんも楽しい大会だったと思っているなら一安心です。

先のお二人のように長文なので心して読んでください笑

まず初めに
テール持ちの役割を立派に果たしてくれた久我。想定外の強風の中お陰様で安全で理想的なテイクオフをすることが出来ました。写真で確認してもベストだったと思います。口頭で言うのはハズいのでこれで勘弁して下さい。
代表として皆をまとめ引っ張ってきた重富さん、卓越した技術力で各班を導いてくれたM2の先輩方、ラダーをつけることに賛成してくれた設計者の岡田さん、実際に作成するにあたり仕事量がかなり増えたのに納期に間に合わせた尾翼電装の方々、直前までフタが閉まるように調整してくれたカウルの方々、遠くまで飛べる翼を作ってくれた主翼の方々、強風の中折れることのない脚を作った脚班のお二人、翼持ちをしてくれた寺山と江口、応援してくれた一年生と大賀さん古賀さん、あらゆる面でサポートしてくださるOB・OGの方々。本当に感謝しています。
去年もでしたが、今年もこのチームのパイロットを出来て本当に幸せでした。宇宙兄弟の映画の中でバズ・オルドリンが言った「ロケットの動力は何だと思う?でかいロケットを打ち上げる動力は”人間の魂”だ。宇宙飛行士の勇気、管制塔のスタッフや技術者の願い、応援してくれる人の祈り、すべての人の想いが馬鹿でかいロケットを打ち上げているんだ。」という言葉をかみしめることが出来ました。

前置きが長くなりました。でも大切なことなので…
それでは時間が開きましたが大会を振り返っていきたいと思います。
詳しいことは重富さんが書いてくださったので端折っていきます。
例によって時系列で書いていきます。

7/24木曜日
2限にあったテストをこなし一人新幹線に乗り琵琶湖に出発。隣りに座ってたおっさんとお喋りしてたら緊張してしまった。やっぱ一人での移動は寂しいもんですな。
19時過ぎに彦根に着き、晩御飯をフェリー組と食べるも変な精神状態でどんな会話したか覚えてない…うどん食べたのは覚えてるけど。
ここからは本当に反省しています。
ホテルに着いたらミーティング(翌日の流れとか)。ミーティングが終わったらシミュレータしたいと我儘を言い、なんとトラックまで井戸本さんに取りに行かせてしまった。で、シミュレータが届くも自爆ボタンにいろいろあり、ミーティングの時に仕事を作ってしまいお願いしていた北村にまたしても仕事を依頼。たまたま北村の部屋に居た師匠と北村と他愛のないお喋りしてたら12時ぐらいに。シミュレータで勝負しようと言ってくれていた重富さんをかなりお待たせさせてしまう。しかもjoystickが反応せずマウス操作で勝負するも負ける。重富さんと風の予報を見て色々対策して、重富さんが帰られても負けたこととかで悶々とし結局寝たのは二時過ぎだったかも。
自分のメンタルをコントロールするのに失敗して、代表をも遅くまで付きあわせてしまったことは反省点です。

7/25金曜日
寝起きがクソ悪いのは自分でもわかっているのでなるべく人と会わないように時間をずらしました。永井さんと話し緊張をほぐしながら朝ごはんを食べ、のんびりしすぎ出発時刻に遅刻したのも反省です。
琵琶湖につきテントを建て0胴を組んでからは乗り込み部に付きっきりでした。途中師匠と意思疎通ができてなくてサブメインスイッチのことでグダグダ言ったことも反省でした。神経質になってました。あと乗り込み部に保護材を付けるのはわかっていたことなので予め電装や脚の人と確認するべきでした。時間を大幅に食ってしまい体力も削がれきつかったです。
乗り込み部の色々が終わってもTVの人たちがやってきてはハズいことを言わせられたりで緊張しっぱなしでした。
プラットホーム見学でプラホに上がって「こっから飛ぶのか」と思えてから落ち着けたと思います。書いてて不思議ですがなぜかそう思えました。安全講習会では爆睡して、ウェザーニュースの人から予報を聞き、帰りの車の中で重富さんに300万の話を聞いてからは開き直れたというか救われたというか、肩から荷が降りた気分でした。その後の晩御飯でもOBの宮崎さんとビールの話をしたりと明らかに木曜よりリラックスしていました。帰ってきてトラックの前の方で寝ることにしましたが、思った以上に快適でした。

7/26土曜日 大会当日
朝、自分を起こしたのはアラームではなく重富さんでした。なんとアラームをかける時間を1時間も間違えていました。無事メディカルチェックを1番に終え、重富さんにスッテカーを渡し、あとは桟橋まで移動。途中でトリムを取り、水平線を引く時に間違えて2本の線を引いてしまい、しかも消すことを忘れていました。このことがあとで響いてきました…
緊張していたのを気にしてか、いろんな人が声をかけてくれたのはありがたかったです。竹内のアレには笑わせてもらいました笑。桟橋上で声出しの練習が出来て良かったです。あのままだったら色々忘れていましたから…
桟橋から坂に上がる所で、確か2013年の時もだったと思いますが元松さんが変なこと言ってた気がします。やっぱりあそこから緊張がピークになる…
プラホに上がると取材があったりエレベータとラダーを動かしたり色々大変そうでしたね。自分は殆ど覚えてないですけど。
〈スタンバイ〉
落ち着いていたと思います。一年生の応援の声が聞こえていたし、風のことを聞け意見も言えました。実は佐々木さん外村さんと話している時、風が強いため風に正対してしか飛ばせないと言われました。でもそれじゃ困る記録を狙いにきてるんだと説明して何とか11方向に向けることを許してもらいました。なので佐々木さんが助走位置に神経質になっていたと思います。ターゲットは左に見えていた島影の右側で、ラダーで左側に転進するつもりでした。
〈テイクオフ〉
重富さんの「風1時方向から4m クリアです!」にも落ち着いて反応できました。一応説明しておくと、このクリアは機体の前に誰も居ないよ、という意味でした。風の状態が良いよ、という意味では無いので。直前に声出しの練習をしておいて良かったです。
風速4m/sは自分の中でかなり風が強い方だったのでめちゃビビってました。冗談だろと思ったほどです。飛行順が去年と近かったため、乗り込み錬の時に風が弱い想定で色々言っていたのでこの時思っていたのは、「久我頼む!」でした。あと実は遠慮して言えなかったのですが、練習機より脚が高かったため乗り込みの失敗も想定していました。
結果は御存知の通り、久我は大役を果たし、自分は何かに引っかかり乗り込み失敗でした。
〈滑空〉
風が強かったため去年以上に機体は舞い上がり、自分でも「失速してるかも」と思うほどでした。なのできちんと乗り込んでから体重を前にシフトし加速。ここで水平線を利用したのですが間違えた線が本物の上に引いていたため速度をつけ過ぎた。慌てて体重をニュートラルに戻す。十分に速度があると感じてからラダーをちょんちょんと打つも反応がなかったのでガッツリ打つことに。あと体重も入れました。スピードが十分あるときはわずかにバンクしていたことを感じていました。あと思ったよりラダーによる高度の損失も少なかったです。
〈定常~着水〉
水面から1mぐらいになってからラダーは諦め、ピッチコントロールに専念し始めてから少しすると飛沫の音が聞こえ、スピードが一気に落ちました。まだテールを擦るような高度でも角度でもなかったので、ラダーを使いすぎて垂直がどうかなったかと思いました。慌ててフレアを打つも水面から脱出出来ず着水。終わったんだなと思いながら脱出しました。今年もカウルは固かったです。

いやー長くなりました。
今だからぶっちゃけますと、去年のコンセプト会議で散々我儘を言い、ラダーを搭載することがみえてきてから今年のフライトは自分にとって、ラダーという未知数なものがどれだけ使えるのかを検証する意味合いが大きかったです。去年の自分が書いた奴の最後にあんな事書いておいてなんですが、不安は大きかったです。シミュレータではラダーを使うと操縦は困難を極め記録も出ず、やればやるほど自信がなくなりました。

ただ今年の結果から考えると個人的にはラダーの搭載は間違っていなかったと思います。結果は四位でしたがあの悪条件の中350mも飛べました。確かに機体性能が上がっていたため風が弱かったら本当に400mは優に超えられていたでしょう。てか、いけました。しかし風ばっかりは運なのでどうしようもないです。そんな運に左右される競技でコンスタントに記録を出す一つの手段がラダーだと考えます。パイロット2年目だったからかはわからないですが、案外操縦も楽でしたし、なにより楽しかったですし。
比較例としてMaPPLの人に聞けた情報を書いておくと、発進状況は風向き12時、風速2.5m/s弱、発進方向は11時方向だそうです。こんなに条件が違えば3~40mは違ってくると思います。何が言いたいかといえば、機体性能や製作精度では引けをとらない、若しくは優っていると思います。ただ操縦方法や機体特性から左右への操縦性が異なるので風が強いと不利なのかなと思います。ここをどのように対策していくかが強豪チームへの道だと思います。もちろんパイロットの育成も大切ですが。

大会直後は4位だったことで自信をなくし自虐的になってパイロットをやるかどうか分からないとか吐かしましたが、今は悔しさや反省点が見えてきていて、来年も立候補しようと思っています。なれるかどうかは皆さんが決めることですが、気持ちは来年こそover 500mで優勝です。

ただ、最終目標は記録を出すことがではなく、大会が終わった時に今年1年間鳥人間やってて楽しかったと思えることだと考えているので、いろんなことにチャレンジしていきたいです。

来年の大会も楽しい大会になるように頑張っていきましょう!よろしくお願いしまーす!

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