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鳥人間コンテスト2021を振り返ってver.永田

OBになって「口出し」との闘いが始まりました永田です。
九大鳥のモットー「口も手も出さず、金だけ出す」はやはり金言ですね。

おっきーが振り返りをしっかり書いてくれているので、自分は補足的に書いていこうと思います。
特に琵琶湖搬入日(金曜)のトラックの動きはここにしか書かれないと思います。
ちなみにマナーリーダー兼コロナ感染防止リーダーを任されていました。

Slackを使ったリアルタイム引継ぎ資料作成が行われていましたが、意外と面倒だったのというのが個人的な感想です。
Slackを開いてチャンネルを選んでスレッドを探して画像を添付して投稿を待って…と工数が多いのが原因でしょうか。
その点で言うと、並行して実施された、ビデオを回して後で編集というスタイルの方は現場での手間が少なかったと感じました。

7月27日(火) 積み込み

滞りなく終わりました。すばらし~~
荷物は一度積んでしまうと、何がどこにあるのかわかりにくくなるので注意してください。
詰んだことは確かだけど…場所は積んだに人にしかわからない。

7月28日(水) フェリー組出発

15:00
学研のコンビニで車検証のコピーを取ってから出発しました。
何部コピーするか、車検証以外の謎の書類も必要なのか、と若干の混乱がありました。

16:15
古賀SA着
ここでZenlyという位置情報を複数人で共有するという監s…便利アプリをインストールさせられました。
各車がどこにいるのか一目でわかるので便利ですが、位置情報を付けっぱなしにするためバッテリーを食うのが残念ポイント。
休憩時間が意外と短く、10分程度で切り上げましたがそれでも17:20に新門司につきました。

17:30
新門司港到着(予定時間)
出航18:40に対して乗船開始が17:50頃、ということはそれまでに乗船手続きを済ませてドライバーが車で待機しておく必要があります。
そう考えると17:30という時間はかなりギリギリな気がします。
結局ドライバー用乗船券が発行されて車を動かしたのが18:00でした。

18:10
旅客乗船
客室を部屋単位でとってもらっていたようで、わざわざ「九州大学鳥人間コンテスト様」と張り紙がしてありました。
嬉しい反面、色々ばれてしまうので何とも言えない気持ちでした。

18:30
出航前ミーティング
これ以降電波不通になるので、このタイミングで明日の集合時間などを共有していました。

18:40
出航
甲板に上がって「プラットフォームの倍ぐらい高い?」などと話しました。
高さといい、風速(約20kt=10m/s)といい、水平線といい、鳥コンに近い環境だな~と感じていました。

7月29日(木) 下見

7:00
神戸港到着
下船してからどこで車と人が集合するのか決めていなかったため、若干あたふたしました。
結局阪九フェリーの敷地を出てすぐの道路(めちゃ広い)に路駐して損傷確認、配車を行いました。
他にも同じようなトラックが大量に路駐していました。

9:00
大津SA到着
この時間帯はご飯を食べるか食べないか微妙に悩みますね。お昼ご飯は湖岸の下見後で少し遅くなるので、ここで軽食を入れておくといいと思います。
鳥コン事務局から送付される会場地図を見ながら、駐機場がどのあたりになるか見当をつけたりしました。ファミマが近くてちょうどよかったので湖岸下見の集合場所をファミマにしました。とはいえ直行する理由も特になく時間も余裕があったのでまずは全車アートホテルに向かいました。

12:00
湖岸下見
ありがたいことにスコップの出番はありませんでした。駐機場の幅と駐機場の端から松の木までの幅を計測して、0番をどのあたりに置くかシミュレーションしました。湖側に突き出る左翼の2番を挿さないという方針もこの時決めました。

13:00
自由組?になり、オカモト☆タンメンを食べに行きました。白菜がたっぷり乗っている珍しい塩タンメンでおいしかったです。
その後ウエストポーチや長袖など買い忘れがある人のためにカインズに寄りました。
コロナのため観光は自粛せよ、とのことでしたので、彦根城は諦めました。

(中略)

23:00
全体ミーティング
とにかく早く寝たいという気持ちでした。この気持ちを木曜新幹線組に共有できていなかったのは痛かったですね。
トラックから下ろす荷物の優先順位や、湖岸搬入場所の候補と優先順位などを確認しました。
また、ヨット部の友達から風読み*1について付け焼刃の知識を得たのでボーイ・シミシュンに共有しました。

7月30日(金) 大会前日

7:00
彦根アートホテル出発
自分は宮武氏と共にトラックに乗り込み、直接ハーバーの駐車場に向かいました。
国道8号を道なりに走れば、右折1回だけでいつもの湖岸道路にたどり着くことができます。

7:30
ハーバーの駐車場に向かうと警備員が待ち構えていましたが、顔パスで通してもらえました。トラックのナンバーを事前に報告しているからです。
入場時に駐車証を警備員から手渡されました。
受け付けは8時開始ですが、すでに何チームか到着していました。

8:00
受付開始@駐車場入口
意外にも九大含めて6チームほどしかいませんでした。
まず希望の搬入スポットをなぜかプラホから遠い順番に聞かれました。
ペラ機側の6番スポットは一旦スルーしましたが、5番スポットはRTRとかぶったので、すぐに6番希望に変更してもらいました。
これは「順番>スポット」という事前の打ち合わせ通りの優先順位です。

その後警備員が九大の湖岸道路通行許可証に⑥と記入し、そのまま手渡されました。
事前の話と違い、なぜかトラックの先導(マナーリーダーの仕事)が今年はなかったようで、先導用の旗はもらえませんでした。
Slackに通知を投げてすぐに駐車場を出ました。

湖岸道路は鳥関係者は通行禁止ですが、近隣住民は通行可能なため、離合が大変でした。
警備員と協力してなんとか離合を成功させました。やっぱり先導要るやんけ。

搬入スポットに着くと警備員によるカウントダウンスタート!8:12~8:42の30分間でした。
まず通路をふさぐ荷物・テント・尾翼を降ろし(10分間)、その後主翼を降ろしました。
意外と時間が余ったので主翼はそのまま駐機場まで運ぶことにしましたが、今度はトラック側の人手が激減してしまい、結局終わったのは8:38でした。
カウントストップは湖岸道路から出る時だったようなので、個人的にはかなり焦りました。
だって通行証にわざわざ「遅延□分:ペナルティ」みたいなことが書いてあるんですよ~~~!
実際はあっさり通行証を回収されて終わりだったそうです。

トラックはそのまま給油に向かう手筈だったのでここで助手席を出山君に替わってもらい、自分は乗り込み周辺を確認しに駐機場へ向かいました。

12:40
代表おっきーは不在でしたが、お世話になっているytvの方がテントに来られたりしました。
やはり前日は代表やパイロットがいつ抜けても良いように構えていた方がよさそうです。

16:00
パイロットが取材される姿を初めて「こちら側」から見ました。
想像の50倍くらいシュールで面白いです。プププ、やってるやってる。

17:00頃
アーベントテルミック*2の影響なのか、5~7m/sクラスの暴風が吹き続けました。
脚蓋電装試験中でしたが、蓋がもげそうだったので急遽人の壁を発動させました。

19:00頃
風も収まってきたので野営準備に取り掛かりました。
ブルシの上の砂を払うためのほうきがハイエースに積まれたままで、P・シミシュンと共に会場を離れていたのは地味に痛かったです。

20:00頃
極楽湯先発隊に続いて部車で極楽湯へ向かいました。
途中彦根駅前のトヨタレンタカーでおっきーとにししを降ろしました。
回数券を受け取っていない人がいたため極楽湯玄関で受け取りました。入れ違いになっていたら面倒でしたがセーフ。

22:00頃
旅行関連の仕事をにししに任せ、就寝しました。
虫よけをし忘れたせいで露出部をことごとく刺され、3~4時間ほどしか眠れませんでした。
その分おっきーが刺されなかったらしいのでまあいいか…

7月31日(土) 大会当日

7:00
脚蓋電装試験実施
これが終わるまで動けないのは反省ポイントでした。
大会参加者の証であるリボンがなくなったりしてごたごたしました。マナーリーダーとしてはヒヤヒヤしました。(この人数制限関連で怒られが発生したチームもあるようです)

8:00
テント・0胴移動開始
ブルシは事前に取り外しておきましたが、カウルのエポ硬化を待ってからテントを動かしたため待ち時間が発生したのが反省ポイントです。
また、このあたりからバタバタし始めました。ひとつ前の津田沼は動いていませんでしたが、それより前のチームは翼が組まれていて且つ移動を開始していたからです。ytvから「なるはやで」と指示が飛んでくるレベルでした。
ブルシやテントの整理をこのタイミングで挟まざるを得なかったのもなかなか痛かったです。

9:00
主翼が組みあがると一気に心の余裕ができました。
水分や足りない道具などを取りにテントまで往復するのが大変でした。

11:30
ytvから転回後すぐに桟橋突入を指示され、右翼監視をシミシュンに任せて自分は右翼0-1接合につきました。
ほぼノンストップで坂のふもとまで移動しましたが、片翼につき3人程度で保持する必要があった*3ため、誰にも頼れず地獄でした。0番中心のPOWER岩ちゃんがナイスでした。
坂の入口では右翼が地面すれすれでヒヤヒヤし、坂の出口では右翼が完全に手から離れていてヒヤヒヤしました。
坂の部分は桟橋両端に柵が設置されており、これがキャノピーにぶつかりそうでヒヤヒヤしました。
さらにテール保持のえなりが湖に落ちそうでヒヤヒヤしました。
プラホ上の転回では左翼がカメラクレーンにぶつかりそうだったようです。

11:50頃
それまで強かった風がタイミングよく止み、まだら模様の水面になっていました。
ゲートオープン
フライトの結果はご存知の通り。

12:00
自分は機体回収は手伝わず、設計のシミシュンとともにパイロットインタビューを行いました。
新鮮な記憶は新鮮なうちに。初年度Pと思えないフィードバックでかなり驚きました。
途中濱尾審査員長や解説の桂さんがいらっしゃったりしていろいろ話しました。
そしてこのあたりでボーイの保険証を預かっておくことを忘れていたことに気が付きました。ボーイがポーチをプラホにもって上がっていたので、もしかしてその中に入れてくれていたのかもしれませんが、救急搬送されるようなことになっていたら大変でした。

(中略)

18:40頃
雷が鳴ったのでレーダーを見ると、真っ赤な雨雲が迫っていました。
急遽テント・ブルシをたたみ、雨から逃げるように極楽湯へ向かいました。
ゲリラ豪雨通知を設定しておくといいかもしれません。

22:45頃
湖岸で就寝しました。
雨のおかげか金曜夜と比べてかなり涼しかったです。

8月1日(日) 大会翌日

トラックの荷物整理は暑すぎるので、交代でやるとか誰かうちわ係を置くとか水分補給を徹底するなどしないとぶっ倒れそうです。

14:00
さあフェリー乗り場に向けて出発だ!と思いきや、結婚式場跡駐車場に他人の車が止められていました。
今回はすぐにドライバーが見つかったので事なきを得ましたが、入り口は随時チェーンで施錠すべきでしたね。来年以降はもうないとは思いますが…

これ以降は主にQX-22代の皆さんが振り返ってくれることと思います。

おわりに
上記内容は全体的にネガティブですが、それは反省点を述べているからです。実際は人数制限など制約も大きい中で、かなりスムーズな運営だったと思います。

個人的な反省としては、代表のおっきーにかなり甘えてしまったことがあります。
おっきーがいないときなど、あまりてきぱき指示を出せませんでした。特に、旅行関連の詳細把握や現場指揮など、事前に用意しておけば特に指示出しに問題はなかったはずなのですが、完全に怠慢ですね。

ただ、旅行関連をにししが総括してくれたことは大変ありがたかったです。旅行関連は現場とはまた別で調整が必要なので、正直結構負担だと思います。代表がパンクしないためにもこの取り組みは来年以降も続けるといいかもしれません。ついでに代表のプチ引継ぎにもなりますしね。

あとがき
鳥人生5年半はあっという間でした。
琵琶湖でQX-16のフライトを見てから鳥人間に魅入られ、なんやかんやでパイロットまで任せていただけました。
至らないパイロットだったと思いますが、皆様に支えられて2度も飛んで…幸せ者でした。

その他にも新しい翼型を試してみたり、製作法を変えてみたり、TFでトーイングを試してみたり…正直かなり強引に好き勝手やってしまったと思っています。そんなわがままにもつきあってくれたメンバーの皆様、それを支えてくださったOB・OGの皆様には頭が上がりません。

同時に、このある種の強引さを後輩の皆様にも引き継いでいってほしいと思っています。
皆さん、特におっきーなんて「BIG過ぎて遠く及ばない」なんて思っていませんか?(笑)
我々年寄りも初めは「リブ」すら知らなかったわけです。臆することなく、手を動かして、吸収して、周りを巻き込んで、チャレンジを続けていってほしいです。前に進まないと、大失敗もないですが大成功もないのではないでしょうか。

また、九大鳥のいいところはそんなチャレンジや製作を楽しんで進められる風土があることだと思っています。
先輩後輩他藩問わず口を出し合って、皆で楽しい鳥人生を歩んでいってください。

うーん、なんだかおっきーと言っていることが丸被りしている気がします(笑)
けど本当にそう思っているんだから仕方ない。

ありがとうございました。

QX-16~21 永田優希

*1風読み
水面の波を見て風を読むこと。波の向きは風向きを示しており、風に対して垂直に波のラインができる。波の高さは風速を示しており、風速と波高の関係は実際に現地での校正が必要。色が変わっているところ(まだら模様など)は風向というより風速が変化しているところらしい。つまり、まだら模様がないならどこでも安定した風が吹いていることになる。

*2アーベントテルミック
夕方特有のサーマルのこと。周囲の気温が下がることで、地面が蓄えていた熱が一気に放出されてサーマルとなる。
つまり晴れた日の夕方の琵琶湖は風が吹くかも!ということ。

*3人数制限
コロナのため桟橋上は10人程度で、とお願いされていた。片翼3人×2+0番1人+テール1人+P1人+主翼蓋閉じ1人=10人。ンヒィ~

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