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鳥人間コンテスト2021を振り返ってver.山下

元主翼班長の山下です.鳥人間コンテストお疲れさまでした.コロナの影響で思い通りに事が進まず非常に焦った時期がありましたが(春休み終盤とか),何とか無事に飛ばせてよかったです,本当に.

それではさっそく,振り返りを書いていきたいと思います.

7月27日(火曜日)

テントの受け取り

 15時に集合.その後課外2でテントを受け取った.テントの骨組みが無造作に収納されていたため,色分けされているテントが本当に正しいテントであるかを確かめるために一旦組直す,というめんどくさい想定外のことが起きた.今回色分けのテープを貼りなおしたので,来年テントを3張り借りる際には赤,青,緑のテープが張ってあるテントを借りるようにしよう.緑のテントだけ,骨組みの仕組みが他と異なることも忘れずに.
 また,テントの天幕も汚れており,結構においがきつかったため,洗いなおすことにした.前に使った団体がどんな環境下で使用したか分からないので何とも言えないが,もう少しきれいに扱ってほしい.次に使う団体のことも考えて.来年も今年のようにテントの天幕を洗う必要があるかもしれないので,テントの受け取りは干す時間も考えるともっと早くしてもいいかもしれない.トラック受け取りの時間と要相談.

積み込み

 今年度からミスミ馬を使ってホンキ馬を作成し,主翼を積み込んだ.上反角部分には梱包用のプチプチをマスキングテープで止めて壁との接触による損傷を防いだ(写真撮り忘れましたすみません).多すぎてもダメなので,適度な厚さになるように調整が必要.
 またホンキ馬をミスミ馬で作った関係上0番の位置がかなり高くなってしまい,そのためのダミースパンとそれを固定する方法について工夫する必要があった.今回取った方法は,重りで0番のダミースパンを挟み,それをガムテでガチ固する方法を取った.今回はうまくいったので何も問題がなければ来年もそれでいいと思うし,まだ安心できないと思う人は来年もっといい方法を考えよう.自分としては,まだいい方法はあると思うけれどもそれを考える頭がないので誰かにお任せします.

主翼の配置(積み込み練習時)

7月28日(水)

大学~フェリーターミナル着

 出山(B4),岩泉(B4),山下(B4)で出発.運転を一回もしなかったので特に書くことはなし.助手席の人はカーナビが示すルートが本当に最短化どうか,ちゃんとしたルートで運転できているかどうかGoogle Maps等で確認しながらドライバーをアシストしてあげるといいかも.カーナビの示すルートが最短のルートとは限らないので,しっかりサポートしてあげてください.大切なことなので,あと何回か書きます.
 車のオーディオ機能を用いて各自のiPad等で音楽をかけると各自の好みが分かるので個人的には楽しかった.

フェリー上船~就寝

 船内でのことも特に書くことがないので割愛.重要なのは睡眠時間.今年度は多くの人がホテル泊だったのでその恩恵が感じられないと思うが,来年からはまた湖岸泊・車中泊が基本になるので一番快適な環境で寝れる.文句は言わない,眠いと感じたときには寝よう,というか寝ろ.夜更かしは帰りのフェリーで十分できる.それぞれの睡眠キャパと相談して,多少寝すぎというぐらい寝てもよい.人によっては船の振動で寝づらいという人もいるはずなので(自分がそうだった),とにかく寝よう.

7月29日(木)

フェリー下船~彦根着

 出山(B4),山口(B4),山下(B4)で彦根を目指す.運転手は前日に引き続き出山.本当にお疲れ様です.大阪に入ると名神高速道路と環状線の分岐地点が魔境.一回間違って環状線のほうに乗ってしまった.こうならないためにも,前日から自分が通るルートは大体予習しておきましょう.助手席の人も全力でアシストを.

彦根着~チェックイン

 11時くらいに彦根に到着.16時にチェックインなので12時くらいに会場の下見を行ったのち,自由時間となった.コロナの影響で人通りが激しいところには行けないため,彦根城観光は断念.来年こそは行きたい.城下町の風情ある街並みが大変性癖に刺さる.来年こそは行きたい(2回目)

チェックイン~就寝

 夕食を取ったのち時間があったためB4同期とともにホテル近くのコインランドリーで衣類を洗濯.ホテルにもコインランドリーはあるが,洗濯機の台数が少なく容量もそんなに多くないので大人数であればそちらの方の使用をお勧めする.大人数で割り勘すれば一人頭200円くらいになるし.洗濯物が人のものと混ざらないように,洗濯用のネットを持っていこう!鳥のしおりの持ち物チェック欄に
・洗濯ネット(フェリー組)
の項目があってもいいかもしれない

7月30日(金)

テントの設営~機体作成準備

9:00くらい
テントの作成を開始.並行して土嚢を作成した.それらの作業が終わったのち,1番・2番が乗った馬の土台部分に土嚢+虎紐で馬が倒れない固定した.
完全に余談だが土嚢を虎紐で吊り下げる際に片結びだと心配なのでgoogleで「ものを吊り下げる結び方」でヒットした巻き結びを使用して吊り下げた.簡単なのでおすすめ.ロープワークは人生を豊かにしてくれる,と割と本気で思っている.

9:19
カウルの作成が開始した

主翼の作成開始~機体審査

11:50
主翼の作成開始
12:00
L0-1の接合開始
12:03
トライデントの取り付け(0-1を組む前に取り付けておくべきだった)
12:10
R0-1の接合開始(わずか10分でL0-1接合終了.スゴイ)
12:30ぐらい
R1-2の接合開始
12:50くらい
R1-2の作成終了.風が強く,審査員がL2番を組むよう指示されない限りは組まなくてよい,ということになっていたので主翼の作成はいったん終了.あとは安全審査に望むだけとなった.安全審査は15:20に開始された.

 ここで,大きなミスを犯してしまう.この後主翼はやることがなかったのでただダラダラと過ごしていたが,この時間にノノムラや窓のために接合リブや窓枠に両面を貼っておくべきだった.このミスにより,鳥コン当日の主翼班員は大変苦戦することになり,結局フライトまでの時間の関係上両面を貼ることを断念することになる.主翼班は安全審査がある日には主翼の作成に加えて,両面貼りもやるべきことに加えるべき.
 あと,上反角部分の窓と2番翼端側の窓は前日に閉じてもいいとふと思ったのですが,どうでしょうか.意見求む.

安全審査~野営準備

15:20
機体審査開始.結局L2番は作成しなくてよかったらしい.ありがたい.
機体審査で聞かれた内容は以下のとおり.
・翼の接合はどうなってるの?→桁を挿し込んで接合している
・挿し込んだ翼はどうやって捩れないようにしているの?→捩り止めについて説明
・翼端はどうするの?→ウィングレットをつける
この三つだった.余談だが,QX-21の翼端はウイングレットではなくエクステンションらしい.勉強不足でした.
電装部やカウルの審査をチラ見していると審査員のおじさんたちは割とガチな質問をしていたので内心ビビっていた.来年はじめて機体審査に参加する人たちはぜひともその場に居合わせてみるといいかも.必見!

16:00くらい
機体を解体してテントに収めた.1番・2番を完全にテント内に収めることができなかったので,ブルシをタープのように設置して雨風をしのげるようにした.地面とブルシはペグで固定して,テントとブルシは結束バンドどガムテで固定した.やはりガムテ…ガムテは全てを解決する……
野営する際に光が外に漏れてはいけないので通気用の入り口個所を残してテント全体をブルシで覆った.腰が痛くない体制を探り当てれば意外と寝れる.

夕食~就寝

 特に書くべきことはないので割愛と行きたかったが長崎人として近江チャンポンなるものがどうしても気になったので,夕食はそこで食べることにした.鰹・昆布出汁ベースのスープで鶏ガラスープの長崎チャンポンと違ってあっさりした味だった.これはこれでありだと思う,うん.もちろん長崎チャンポンのほうが好きだけど.
 本来ならば自分が彦根駅まで金曜新幹線組を迎えに行く予定だったが,主翼の同期二人(出山,竹崎)と後輩たち(谷澤(B3),松尾(B3))が気を利かせて送迎役を変わってくれたので予定よりも1時間早く就寝できた.本当にありがとうございます.

7月31日(土)

機体作成開始~桟橋までの移動

忙しすぎてどの時間にどの作業を行ったか正確に記録していないので,時間は沖本さんの記事を参考にしました.

7:00ぐらい
ミーティングののちにテントの移動の準備を行い,1番・2番を乗せていた馬から土嚢をどけ,主翼の作成に取り掛かる準備をした.

 この時点で,主翼班は各員組み立て作業に必要なもの(カッター,両面テープ,クリスタル)を身につけておきましょう!当日ほかの人からカッターやテープを借りる手間が増えて,かなり時間をロスした.特に当日はトリム取り以外は主翼と尾翼がメインなので作業道具が手元にないなんて状態は論外である(お前が言うな).
 ウェストバッグがあるととても便利.持っていなくても,木・金曜日にカインズ彦根店で購入できる.¥1,280

8:20
主翼の組み立て開始

9:00
主翼の組み立て終了(わずか40分ですべての翼挿しが終了.スゴイ),ウィングレットの取り付けを開始.

 ウィングレットの取り付けの際に邪魔になるので,2番翼端の窓は前日に閉じておきましょう(2回目).というか,そもそも2番翼端の窓って必要なのだろうか?要相談.
 今年度は人数と移動時間の関係上ウィングレットは両面テープ+クリスタルの方法を採用した.結果としてはメチャクチャ貼りづらかった.結局時間がかかってしまったので,接着方法は従来通りエポで止めていいかも.来年も両面テープ+クリスタルを採用するなら,これまた前日に済ませておきましょう.両面テープの貼りつけ作業は金曜日にこなさねばならない作業です(2回目)!

9:30
トリム取り器を取り付けたのち,機体を移動.

 このとき,トライデントのねじが緩み予備と交換した.トライデントを来年も使う際は,前日か当日の朝にメンテを行っておきましょう.また,砂浜に傾斜が付いていることやそもそも砂浜なのでトライデントの石突が安定せず何回かトライデントを挿しなおした.トライデントを砂浜で使えるようにするにはまだまだ改良が必要(そもそもトライデントは桟橋~プラホ間を少人数でやりくりするためのものなので,砂浜では何とか全員で支えましょう).

10:00くらい

窓やノノムラの取り付けを開始する.

 桟橋まで想定していたよりも倍のスピードで進んだので,取り付けに難航する.このあたりから残り時間の関係より発泡に両面を貼りつけることを断念.クリスタルのみでの貼り付けを行う.両面テープは前日に貼っておきましょう(3回目)!
 また,遮光フィルムが翼ぴったりに作られていなかったので後縁側から垂れた余りが非常にうっとしく作業の妨げになった.遮光フイルムは毎年毎年作り替えたほうがいいかも.桁も毎回作り直すんだし,窓の位置も変わるし.
 遮光フイルムについてもう一つ余談.今年度の遮光フイルムはマジックテープで後縁側を閉じていたが,風に弱くすぐにダメになった.もっと多くマジックテープを使って強度を上げるか,ビニひもやマジックテ―プに代わるほかの方法を考えてもいいかも.

10:30
機体移動させたのち,0番翼根側,1番翼根側の窓以外を何とかすべて閉じ終わる.

 残った4つの窓は各辺にクリスタルを貼りそのまま上から押しこむ,という張り付け方を採用した.このときは転回場で山下,鈴木,澤田,森の4人で一気に貼りつけることを考えていたがその甘い考えはすぐに打ち砕かれることになる.

11:10
転回場着.この場ですぐに桟橋に進むように指示される.そのため,4人で貼る予定の窓を自分1人で貼ることになる.いや,無理て!

11:30
桟橋を上りだし,プラホを目指す.

 何とか一人で窓を閉じようと奮闘.あまりにも時間がないので多少手際が悪くなる.桟橋の中間地点で窓閉めは終了.しかしきっちり閉じれているか不安が残るので,プラホ上で最終確認をしたいという気持ちが高まる.

11:40
プラホ着.プラホに機体を置いたのち端で待機.パイロットのインタビューが終わったのち,窓の最終確認を行う.

 今回窓の接着はクリスタルのみの接着だったので,かなり心配だった.はがれかかっている個所を徹底的につぶし,フライト中に落下しないよう努めた.

11:52
ゲートオープン,フライト開始.

 QX-21テイクオフ.脳内で「落下物による失格」のフレーズがひたすらグルグルと回っていた.今年初めての手段を取ったことが多く,やってみないと分からない状態だったのでひたすら心臓に悪かった.やはり,『前例がある』ことはそれだけで十分な安心感をもたらしてくれるのだ!両面テープは(ry.
 結果として,落下物はなかったため大変安心した.いや,ホントに

12:00
機体を回収

 このとき,解体道具の中にダミースパンが入っていなかった.ダミースパンとねじり箱は解体道具を入れるワゴンに入れておきましょう.ダミースパンを取りに駐機場~応援席を往復するのはつらい.ウェストバッグに捩り止め用の道具を入れていた澤田,ナイス!
 心配だったので,転回場~プラホ間で閉じた窓の確認も行った.あまりはがれてはいなかったため,クリスタルだけでも十分接着できるということが分かった.とはいえ,来年はキチンと両面も貼ります(流石にしつこい).

その後

 急遽予定が変更になり,ホテル泊→湖岸泊に.ベッドでの就寝は明日までお預けに.銀マットだけだと,やっぱ体は痛い.けれども意外と寝れる.虫の羽音が非常にうっとしくそれで何回か目が覚めたので,強力な虫除け用品は買っておいた方がいいと思った.レジャーでもガンガン使うだろうし.

8月1日(日)

起床~脱彦根

 ペラ機のフライトを見ながら片づけを行った.このとき足の日焼けがとんでもないことに気づく.砂浜の作業はサンダルのほうがやりやすいのは確かだが,その際には素足,足首にも日焼け止めを塗りましょう.割とシャレにならないレベルで焼ける.

脱彦根~着フェリーターミナル

 足立(B4),竹崎(B4),山下(B4)のメンツで出発.大津サービスエリア以降は自分が運転した.カーナビに従って運転をしていただけだったが,到着が他の人たちよりも20分近く遅く,後から聞いてみたところ遠回りになるルートを通っていたらしい.カーナビが示すルートが最短ルートとは限らない(2回目)ので,助手席の人はしっかりサポートしてあげよう.運転手もルート予習はしっかりやっておきましょう. 
 高速を降りたのちの,神戸港あたりは魔境!油断すると再び高速に乗りかねない道もあるので気を付けよう.レンタカーの燃料も少なくなっていたので,神戸港付近で給油した.彦根を出る前に燃料の残量はチェックし,必要があれば彦根で給油しましょう.燃料のゲージが残り1になった瞬間はマジで焦った.

フェリー発~就寝

 同期と楽しく過ごした.この日は次の日の運転に支障をきたさない程度には夜更かししてもいいと思う.しかし,自分で思っていたよりも疲労がたまっていたらしくどっと疲れが出た.自分の体力を過信してはいけない.

8月2日(月)

 特に問題なく,伊都まで帰ってこれた.片付けの際に手伝ってくれたM1の先輩方および,テストの合間を縫って駆けつけてくれた後輩たち,研究室を抜け出して最後まで手伝ってくれた同期の皆さん,本当にありがとうございます.
 作業場に翼を収めた際に,帰ってきた実感がわいた.作業中は「蒸し暑くて10分以上滞在したくない」と文句を垂れておきながら,結局は作業場が恋しいのである.院試勉強中も心がすさんだ時には無意識に足を運んでしまうかもしれない.

終わりに

 正直1,2年のころの出席率がよろしくなく,ほかに適任がいたはずにもかかわらず自分が班長になりほかの班員には迷惑をかけたと思います.何をすればよいか分からず初期のころは手探りな状態で苦労しましたが,終わってみれば中々充実した1年でした.
 反省すべきは自分が優柔不断で判断が遅いところと,割と(というか結構)ものぐさなところでしょう.特にロールアウト後に気が抜けて割とだらけたスケジュールになり自分で自分の首を絞めたのは本当に反省すべきだと思う.本番で優柔不断さゆえに判断を誤ったのもよろしくない.なるべく早めに真面目モードに入れるよう努めていきたいと思います.いや,ホントに.
 この1年班のみんな,とりわけ後輩たちと楽しく作業できたのはとてもいい思い出でした.自分が駄々こねて作業に来てくれるB3,B2の人たちを全員琵琶湖に連れていけて本当に良かったと思います.自分のわがままを通し,道理に悖る行いを押しましたが後悔はしていない!来年こそは今年琵琶湖には来たけどプラホに上れなかった人たちがプラホに上ってくれればこれ以上うれしいことはありません.頑張ろう!
 下の子たちは自分より全然しっかりした人が多いので,多分大丈夫でしょう.楽しく作業できる主翼班が好きなので,時間があれば来ます.
 1年間ありがとうございました.

※写真を保存していたiPhoneの容量がカツカツなので,写真の添付に難航しています.解決次第,適宜更新していきます

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