B3の森です.進捗報告が全然されてなかったので,今回まとめて報告したいと思います.自分の内容多めです.
テスト週間も真っ只中の11月28日,1番および3番の片方が無事焼きあがりました.この焼きでは,NC熱線を部分的に導入してマンドレルを作成しました.精度を出すのにいろいろと苦労はしましたが,無事実用化することができてよかったです.今後の焼きでも導入することになったので,桁焼きにかける労力を随分と少なくすることができると思います.マンドレル一本当たりの長さが最大1mと長いのも特徴です.
また,チャンネル材を二つ重ねてしっかりと水平をだすことによって,焼きあがった桁のたわみもかなり抑えることができました.去年までの桁が5mm以上はたわんでいたのに対し(特にQX-22の0番桁はひどかった…),今年の桁はだいたい1~2mm以内に収まっています.今後はしわや凹凸など,桁の外形を改善していこうと思います.
長軸短軸を示す銀テープ貼りも,インク式の墨だし器を使うことによって負担を少なくすることができました.ところで,今年はマンドレルの線をあまり信用していません.貼った銀テープもあくまで目安として,桁の軸は焼きあがった後に治具を用いて改めて定義しています.その方法も,今年はいろいろと模索する羽目になりました.
苦労したおかげで,桁の真直度や線の信頼性は大幅に改善されたと思っています.うまくいけば今週末から主翼の挿ししろ調整が始まりますが,なんとかすんなりいってほしいものです.
この挿ししろ調整も,どうしてもバブルスの盛り加減が不均一になってしまうため,何とか楽でうまい方法がないか考えているのですが,試作している時間もなかったのでとりあえずは手動でやることになりそうです.(;´・ω・)
主翼では来年の端リブをカーボン化することを企んでおり,そのための試作も進んでいます.大学にある大型のNCフライス(フラットリブも入る!)を使えるようになったので,それを用いてカーボンプレートの切削を行おうと考えています.今日は後輩の試作も兼ねて,それでMDFマスターを作ってみました.今後はアクリルリブの切削を行った後,カーボンプレートの切削に挑戦したいと思います.
尾翼は今は安定板焼きRevengeをやっています.今週末に焼きを行う予定で,今日はマンドレルにフィルム貼りを行っていました.
脚はパイロットの長さ確認用の脚と,試作として格納を確認する機構を作っているようです.
電装はパイロットのシミュレーターを作っています.カットしたQX-21の0番を用いて重心移動をセンサーで計測し,フライトシミュレーターに反映させる仕組みです.今日はUnity上で重心移動を行うことに成功したようです.
カウルは社長を石膏で作る試作を行っています.いろいろと条件を変えてみているようです.
別枠として,今一年生の有志で風洞模型を作成してもらっています.来年のはじめに風洞実験を行う予定があり,コード長60cm程度の風洞模型を作成し,CL, CD, Cmの値を測定するつもりです.
前回の焼きでプリプレグの残量が怪しくなり,プリプレグの発注を行ったところ,在庫がありませんでした.さあ如何せん.クリスマス焼きができないピンチ!ということで,交渉したところ,なんとか23日ごろに納品する見込みを立てることができました.とはいえ,まだ確定はしていないので,もしものときのために胴接焼きに切り替えられるように,胴接焼きの準備も行うことになりました.そのための胴接パイプ焼きを今週末の安定板焼きと同時に行います.毎年さすまた部分の重量がかなり重くなってしまって設計の悩みの種となっているので,今年は工夫したいものです.
長くなってしまいましたが,ここしばらくの進捗を報告しました.なかなか盛りだくさんで休まる暇もないのですが,自分のやりたいことをやれていて幸せだとも感じます.そろそろ設計シートも更新せねば…
頑張りますので,応援よろしくお願いします.